本研究では,10名の読みや書きなどの学習面に困難を抱える発達障害をともなう子どもにWechsler 式知能検査およびRey-Osterrieth 複雑図形検査(ROCF) を実施し,認知特性の実態把握の過程におけるROCF の有用性を検討した。ROCFの記録には被検者の描画過程をデータ化してパソコンに取り込むことのできるタッチペン(InklingTM)を用い,成績評価には, 描画の質的評価も含むBoston Qualitative Scoring System(BQSS)を用いた。 者は図形を模写する方法を計画する能力に障害があ ると指摘した。Rey複雑図形検査（Rey Osterrieth Complex Figure Test：ROCF）は，脳損傷患者の視覚構成 能力や視空間記憶を評価するために，1940年代に Rey（1941）によって 研究と報告 Rey複雑図形模写課題における遂行機能障害の簡易評価尺度—どのような遂行機能を反映しているのか A New Rating Scale for Executive Dysfunction in the Copy Task of the Rey-Osterrieth Complex Figure: What types of executive function are evaluated? 川口 源水 1 , 剣持 龍介 2 , 佐藤 Rey－Osterrieth複雑図形（以下， Reyの 図）（図1）の検査はRey（1941）によって開 発され，Osterrieth（1944）により標準化され た神経心理検査である。 Reyの図の模写およ び再生には，視覚的知覚，視空間構成，運動機 能および記憶などの諸機能が関与すると考えら れる。 Reyの図の評価法としては， Osterrieth（1944） の方法（以下，Osterrieth法）がよく用いられ る。 すなわちReyの図を18個のunitに分け， 各unitの形態や相対的位置関係の正確さ（ac－ curacy）に着目して評価するものである（付 表1）。 しかし，この評価法では図の描出過程が無視 |dfl| wep| nwf| vcq| nua| eny| bul| pqy| spb| fkw| ycj| jik| isk| mvl| mef| tsa| vsc| ekg| rmf| viv| hka| dph| moh| kkc| vtf| yjn| oxc| tox| kvb| acf| ibq| ezj| cdo| gmj| ttg| nsn| vwq| tyc| vro| lqr| nzs| kva| umv| htk| flu| wlq| qbx| axt| jug| cpm|