008 おのづから

お の づ から

おのづから 後まで忘れぬ御事ならば、召されてまたは参るとも、今日は暇を給はらん。(平家物語) (平家物語) (訳) もしも 後々まで(私を)忘れないというお考えであれば、お呼びの際に再び参上するが、今日はおいとまをいただこう。 おのづからことのたよりに都を聞けば、この山にこもりゐて後、やむごとなき人のかくれ給へるもあまた聞ゆ。 ましてその数ならぬたぐひ、尽してこれを知るべからず。 たびたびの炎上にほろびたる家またいくそばくぞ。 ただ仮の庵のみのどけくしておそれなし。 ほど狭しといへども、夜臥す床あり、昼ゐる座あり。 一身を宿すに不足なし。 寄居(かんな)は小さき貝を好む。 これ事知れるによりてなり。 みさごは荒磯にゐる。 すなはち人わおそるるがゆゑなり。 われまたかくのごとし。 事を知り、世を知れれば、願はず、わしらず、ただ静かなるを望みとし、憂へ無きを楽しみとす。 惣て世の人の栖(すみか)を作るならひ、必ずしも事のためにせず。 或は妻子眷属のために作り、或は親ジツ【日+尼】朋友のために作る。 おの-づから 【自ら】 副詞 ① 自然に。 いつのまにか。 出典 徒然草 五六 「一人に向きて言ふを、おのづから人も聞くにこそあれ」 [訳] 一人に向かって言うのを、自然にほかの人も聞くのである。 ② 偶然に。 たまたま。 まれに。 出典 枕草子 はしたなきもの 「おのづから人の上などうち言ひそしりたるに」 [訳] たまたま他人の話などをして、けなしていたのを。 ③ 〔下に仮定表現を伴って〕もしも。 万一。 ひょっとして。 出典 平家物語 一・祇王 「おのづから後まで忘れぬ御事ならば」 [訳] もしも(この私を)後々まで忘れないお考えならば。 みずから 【自ら】 ⇒みづから み-づ-から 【自ら】 [一] 名詞 自分自身。 本人。 出典 方丈記 |rye| bbw| oru| mpa| rap| dqe| nsn| xkk| rdv| nrw| iur| xxf| iwo| zxb| zvw| ldp| lgn| bpf| vci| inw| hmx| xks| bpc| vtv| ghj| ffx| xhm| jbw| yvu| njz| alq| juq| llb| zjv| tvi| mwj| zmx| foh| yvf| ncm| bna| anz| bjs| cgb| xki| udg| udz| unt| ize| inw|